文章諸々
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
「さあもう一軒」
彼女は実に身軽であった、あたりまえである、彼女はほとんど手ぶらも同然であったのだから。対を成して、僕の両腕には色とりどりの夏物衣類(女もの)が詰まった色とりどりのショップ袋、軽やかにヒールをうちならす彼女の半歩後ろをほうほうの体でついて歩いていた。
荷物持ち、これ以上の表現を僕はしらない。
「すこし、やすまない?」
僕の声はあきらかにかすれてよれてふらふらであったが、彼女は心配顔ひとつみせないどころか顔をしかめた。
「君さあ、さっきからそればっかじゃん、男のくせにだらしない」
君のほうは女のくせに勇ましい、心中ひそかに呟いて僕は本日何度目かのおもーい溜息をついた。
「半分とは言わない、少しは荷物持ってよ、自分のだろう」
「女の子に荷物持たせて平気なわけ?甲斐性なしとはこのことね」
彼女は高らかに鼻で笑った。僕にはかえすべき言葉がなかった。
世の女の子は男に荷物を持たせても平気らしい、ジェンダーフリーってなんだろうまったく。
「わかったよ、わかった。パフェでもケーキでも宇治金時でも奢ってあげるから、ちょっとすわろう」
「しかたないなあ、じゃあ、公園でクレープ」
「りょーかい、マイプリンセス」
「くるしゅうない、マイプリンス」
彼女はにこりわらって僕はへたった苦笑をうかべた。
ショップ袋が少し軽くなったのは実に単純な心理。彼女が歩きだして僕はそれに続いた。
彼女は実に身軽であった、あたりまえである、彼女はほとんど手ぶらも同然であったのだから。対を成して、僕の両腕には色とりどりの夏物衣類(女もの)が詰まった色とりどりのショップ袋、軽やかにヒールをうちならす彼女の半歩後ろをほうほうの体でついて歩いていた。
荷物持ち、これ以上の表現を僕はしらない。
「すこし、やすまない?」
僕の声はあきらかにかすれてよれてふらふらであったが、彼女は心配顔ひとつみせないどころか顔をしかめた。
「君さあ、さっきからそればっかじゃん、男のくせにだらしない」
君のほうは女のくせに勇ましい、心中ひそかに呟いて僕は本日何度目かのおもーい溜息をついた。
「半分とは言わない、少しは荷物持ってよ、自分のだろう」
「女の子に荷物持たせて平気なわけ?甲斐性なしとはこのことね」
彼女は高らかに鼻で笑った。僕にはかえすべき言葉がなかった。
世の女の子は男に荷物を持たせても平気らしい、ジェンダーフリーってなんだろうまったく。
「わかったよ、わかった。パフェでもケーキでも宇治金時でも奢ってあげるから、ちょっとすわろう」
「しかたないなあ、じゃあ、公園でクレープ」
「りょーかい、マイプリンセス」
「くるしゅうない、マイプリンス」
彼女はにこりわらって僕はへたった苦笑をうかべた。
ショップ袋が少し軽くなったのは実に単純な心理。彼女が歩きだして僕はそれに続いた。
PR
この記事にコメントする
最新CM
最新記事
(02/13)
(12/04)
(09/08)
(08/30)
(06/20)
最新TB
プロフィール
HN:
カンノ
性別:
非公開
ブログ内検索
カウンター