文章諸々
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恋だとか愛だとかすきとかきらいとか、結婚しようきみがいとおしいだとか、
「ばっかじゃねーの、しってる?恋愛感情ってセックスの正当化なんだよ、つまるところ。種の繁栄のためにしくまれたあれこれなんだよ、それをおまえ虚飾・美化して本元たる醜悪たる性行為をみないふりする、純愛?おまえの眼前にいる小さいみどりいろの物体は妖精さんだ。毎朝君の作った味噌汁が飲みたい、欺瞞だね、毎晩君と激しくかつ生々しく前衛的にまぐわりたいと訂正しろ」
「前衛的である必要は中性子の重量ほどもないとおもうわけだがね」
まあおちつけよ、とスズキくんは相変わらずのやる気低迷気味な当たり障りない台詞をつづけた。その顔にはめんどくさい、と、はやくかえりたい、以外の感情は見当たらなかった。
だがぼくは基本的に空気をよまない。
「共感を誘うとか寧ろ陳腐なだけなラブソング、とりあえず三行に一回ペースで愛の字が散在する三文恋愛小説、とりあえず彼氏か彼女が死に別れしちゃう映画、これらの、抽象化、いいとこだけとりあげました感に大衆はなんの疑問も感じることなく順応、肯定、追従する。かつ、投影してさもじぶんがその砂糖菓子みたいな幻想のなかにいるかのように錯覚する。スズキくんは犬あるいは猫、馬の性行為をみたことがあるかい、あの醜さ、結局ぼくら人間の本能はあれと相似形なわけだよ、くそだよ、ほんとうへどがでる」
「わからんでもないが、君はあまりに潔癖すぎるんじゃないの。しかも今日というこの日にそれを言うとひがみにしか聞こえないかなしさ」
「そう、それが問題なんだ、とくに後半」
そしてふたりして黙した。
スズキくんはフライドポテトをつまんだ。ぼくはコーラをひとくち、くちにふくんだ。
例の陳腐なあまたるいレンアイソングと人の発する騒音を背景音に、ぼくとスズキくんは暫し見つめ合い同時に目を反らした。
「何が悲しくておまえとクリスマスをマクドナルドですごさなければならぬのか、おお神よ」
スズキくんはわざとらしく歎いた、棒読みで。
「スズキくんは独り身だしぼくの彼女は家族と団欒だし、相沢と元木は部活だし姫野はバイトだし」
「柴宮は多忙で二宮は二宮だからしかたない、涌井くんはこちらから願い下げ、まあなんていうか出がらしみそっかす、彼女と過ごせないからって全国の愛し合う男女に呪詛を吐く男、というか男とクリスマス、おお神よ」
「うるさい無神論者のくせにでかい口をきくな。だいたいキリシタンでもないくせにクリスマスにうかれるってどういうお国柄なわけ、外国人様主義なわけ、舌の根乾かぬうちに初詣、なんていうか調子よすぎ、寿司でも食ってろ」
「まあ同意するけど結局自己故矛盾だし、負け犬の遠吠え的だし、なによりマックにいる時点で説得力皆無だし」
「だってぼくマックだいすきだし、ぶっちゃけモスバーガーとか邪道すぎるし、つーか戯れ事だし嘘だし。大塚愛とか普通に聞けちゃうし恋空とか彼女に付き合って見ちゃったし、くそくだらなかったけど」
「おまえのそういうところが嫌いだよ、はげしくなまなましく、前衛的に」
「だいたいクリスマスっていったらとりあえず愛する恋人とセックスだろ、常識だろ、男女に与えられた聖なる口上だろ、あーもーあのおんなまじで空気よめ」
「おまえがまず空気をよめ」
「もうこのさいスズキくんでいいや、ホテルにいこう」
「あたしはそんなにやすくなくてよ」
「つれないところもみりょくてきさ」
スズキくんはメロンソーダを啜った、ぼくはチーズバーガーをかじった。
「ぼくの部屋でストリートファイターやらない」
「ああ、いいね、おまえエドモンド本田な」
「本田なめんなよ、ふるぼっこだし」
「おまえのそういうところが愛しいよ」
「前衛的にね」
「ばっかじゃねーの、しってる?恋愛感情ってセックスの正当化なんだよ、つまるところ。種の繁栄のためにしくまれたあれこれなんだよ、それをおまえ虚飾・美化して本元たる醜悪たる性行為をみないふりする、純愛?おまえの眼前にいる小さいみどりいろの物体は妖精さんだ。毎朝君の作った味噌汁が飲みたい、欺瞞だね、毎晩君と激しくかつ生々しく前衛的にまぐわりたいと訂正しろ」
「前衛的である必要は中性子の重量ほどもないとおもうわけだがね」
まあおちつけよ、とスズキくんは相変わらずのやる気低迷気味な当たり障りない台詞をつづけた。その顔にはめんどくさい、と、はやくかえりたい、以外の感情は見当たらなかった。
だがぼくは基本的に空気をよまない。
「共感を誘うとか寧ろ陳腐なだけなラブソング、とりあえず三行に一回ペースで愛の字が散在する三文恋愛小説、とりあえず彼氏か彼女が死に別れしちゃう映画、これらの、抽象化、いいとこだけとりあげました感に大衆はなんの疑問も感じることなく順応、肯定、追従する。かつ、投影してさもじぶんがその砂糖菓子みたいな幻想のなかにいるかのように錯覚する。スズキくんは犬あるいは猫、馬の性行為をみたことがあるかい、あの醜さ、結局ぼくら人間の本能はあれと相似形なわけだよ、くそだよ、ほんとうへどがでる」
「わからんでもないが、君はあまりに潔癖すぎるんじゃないの。しかも今日というこの日にそれを言うとひがみにしか聞こえないかなしさ」
「そう、それが問題なんだ、とくに後半」
そしてふたりして黙した。
スズキくんはフライドポテトをつまんだ。ぼくはコーラをひとくち、くちにふくんだ。
例の陳腐なあまたるいレンアイソングと人の発する騒音を背景音に、ぼくとスズキくんは暫し見つめ合い同時に目を反らした。
「何が悲しくておまえとクリスマスをマクドナルドですごさなければならぬのか、おお神よ」
スズキくんはわざとらしく歎いた、棒読みで。
「スズキくんは独り身だしぼくの彼女は家族と団欒だし、相沢と元木は部活だし姫野はバイトだし」
「柴宮は多忙で二宮は二宮だからしかたない、涌井くんはこちらから願い下げ、まあなんていうか出がらしみそっかす、彼女と過ごせないからって全国の愛し合う男女に呪詛を吐く男、というか男とクリスマス、おお神よ」
「うるさい無神論者のくせにでかい口をきくな。だいたいキリシタンでもないくせにクリスマスにうかれるってどういうお国柄なわけ、外国人様主義なわけ、舌の根乾かぬうちに初詣、なんていうか調子よすぎ、寿司でも食ってろ」
「まあ同意するけど結局自己故矛盾だし、負け犬の遠吠え的だし、なによりマックにいる時点で説得力皆無だし」
「だってぼくマックだいすきだし、ぶっちゃけモスバーガーとか邪道すぎるし、つーか戯れ事だし嘘だし。大塚愛とか普通に聞けちゃうし恋空とか彼女に付き合って見ちゃったし、くそくだらなかったけど」
「おまえのそういうところが嫌いだよ、はげしくなまなましく、前衛的に」
「だいたいクリスマスっていったらとりあえず愛する恋人とセックスだろ、常識だろ、男女に与えられた聖なる口上だろ、あーもーあのおんなまじで空気よめ」
「おまえがまず空気をよめ」
「もうこのさいスズキくんでいいや、ホテルにいこう」
「あたしはそんなにやすくなくてよ」
「つれないところもみりょくてきさ」
スズキくんはメロンソーダを啜った、ぼくはチーズバーガーをかじった。
「ぼくの部屋でストリートファイターやらない」
「ああ、いいね、おまえエドモンド本田な」
「本田なめんなよ、ふるぼっこだし」
「おまえのそういうところが愛しいよ」
「前衛的にね」
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